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11月7日に発売されたばかりのSONYのFEマウント新レンズ「SEL1635Z」。本気レビュー第2弾の今回のエントリーでは、諸収差の検証やF値別の描写性能などをより深く、しっかりじっくりレビューしてみたいと思います。「某家電量販店Yのフォトレビューに酷似してるぞ出直してこい」といったクレームは受け付けませんのでご了承ください(笑)

まずは作例からどうぞ。(★画像クリックでFlickrの高解像度版をご覧になれます)

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出先で撮影し家で現像すると、思わずニヤニヤしてしまいました(笑) ZEISS銘レンズの解像力とα7Rの高画素センサーと相まって、中央部はもちろん周縁部まで綺麗に、繊細に写し出していると思います。SONYが「画像周辺部まで忠実に再現する」と自信満々に謳っているだけあります。さらにOSS(手ブレ補正機構)付きなので、光量の少ない場面でも活躍しそうですね。例えば、3枚目のカフェの店内のショットではISO感度を上げて撮影していますが、もう少しISO感度を低く設定して撮影することも出来ましたね…

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SEL2470Zと比べるとやや重たくなっています。最短撮影距離40cmのSEL2470Zに対して、SEL1635Zでは28cmまで寄ることが出来ますが、最大撮影倍率は両者とも同程度。

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レンズにはゴーストやフレアの発生を抑える、言わずと知れた「T*コーティング」処理が施されていますが、完全に無くすということはないでしょうね。解放付近では目立ちませんが、f/8あたりから現れ始め、f/11あたりで顕著になってきます。撮影時はご覧の通り雲が多く、太陽がビルの間から見え隠れしている微妙な状態でしたので、あまりよい検証とは言えません。撮影環境や光線状態によると思いますが、フレアの検証はまた後日試してみたいと思います。

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SEL1635Z-周辺減光テスト
「逆光・光芒テスト」の写真と合わせて見て頂くとわかると思いますが、f/4では他の写真とは明らかに周辺光量が少ないのが見てとれると思います。f/5.6あたりから改善されてきて、f/8あたりで四隅の暗さはほとんど気にならなくなります。

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INDEX-0003 SEL1635Z-描写能力テスト(広角端16mm)
中央部と周辺部の描写性能も比べてみました。
まずは広角端の16mm。解放からとても解像します。周辺部の甘さは目に付きますが2段ぐらい絞り込めば改善します。f/16あたりから回折による解像感の減少が見られました。レンズカタログやSONY公式サイトに載っている写真はけっこう絞り込んで撮影されているみたいですが、f/5.6あたりでも十分シャープに写ると思います。撮影時はくもりだったので、晴天下ではもっとコントラストくっきりに写るはずです。

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INDEX-0004 SEL1635Z-描写能力テスト(テレ端35mm)
次はテレ端35mm。こちらも解放からとても解像します。周辺部の甘さはありますが、絞り込めば問題ありません。f/8〜f/11あたりが解像力のピークといったところでしょうか。

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歪曲収差も試しに。テレ端35mmでは若干の糸巻き型になり、

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広角端16mmではタル型になります。(RAW撮って出し)

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INDEX-0001INDEX-0002 SEL1635Z-&-SIGMA10-20比較
最後に、今まで愛用してきたAマウントの広角ズーム「SIGMA 10-20mm F4-5.6 EX DC」とF値別に比較してみました。2430万画素のAPS-C機と3620万画素のフルサイズ機ですから比較対象がめちゃくちゃですけど、参考までに。同一の設定でRAW撮影し、Lightroomで現像処理をしています。

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微速度撮影のテストもしてみたので見てみてください。今回のテストは4K画質で作っています。


☝こちらが今回の微速度撮影テスト「α7R + SEL1635Z


☝こちらが1年前の微速度撮影動画「α77 + SIGMA 10-20mm F4-5.6

【#1.開梱編】はこちら


Camera: SONY α7R
Camera: SONY α77
Lens: Carl Zeiss Vario-Tessar T* FE 4/16-35 ZA OSS
Lens: SIGMA 10-20mm F4-5.6 EX DC