夜景, 風景,

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帰宅途中に自転車をこいでいて、ふっと上を見上げると晴れた夜空に星が綺麗に出ていたので、比較明合成を使って星空撮影をしてみました。

ふつう、「星空撮影」というと2つの手法があります。
①星を点として撮影
②星を軌跡(線)にして撮影
は高感度に設定するか、短時間露光(10〜30″)で撮影すると点状に写ります。は露光10分以上の長時間露光で撮影することで星が軌跡となって写ります。
今回の比較明合成はわかりやすく説明をするならば、①の方法で撮影した複数枚の写真を加工して、②で撮影したように見せる方法です。上の写真のような、星が流れるように軌跡を描いている写真が比較明合成を利用した写真です。

②の長時間露光での撮影では、街路灯や車のヘッドライトなどが白飛びを起こすので、街中ではできません。しかしこの比較明合成を利用すると、街路灯があろうがビルや住宅街の明かりがあろうが、星さえ見えれば星を軌跡として写すことができます。
また比較明合成は、短時間露光で撮影した複数画像の合成なので、低感度で撮影、つまりノイズの少ない星空写真を撮ることができるのです。

比較明合成といっても、いつもの夜景撮影機材と比較明合成が出来る画像処理ソフトがあれば出来ます。

急いで家に帰って機材一式装備し、前から目を付けていた地元の撮影スポットまで車で向かいました。

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星が昇っていくような軌跡にしてみたいので、iPhoneのアプリで方角を確認して、カメラを何となく南東の方角に向けました。
iPhone歴4年目にして、ここで初めて「方位磁針アプリ」が役立ちましたね(笑)

街灯一つない農道の高台に車を止めて、暗闇の中で撮影開始です。三脚にカメラを据えてレリーズを接続。使用レンズはSIGMA 10-20mm F4-5.6 EX DC。撮影設定は、
[30″ / F4.5 / +0.3EV / ISO320 / マニュアル / WB: 昼白色蛍光灯 / 10mm] で、連写モードでとりあえず1時間撮ってみました。

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オリオン座が見えます

starysky_02撮影の間は車で待機

DSC05616もう一本三脚を持ってきたので、ミラーレスでも撮ってみました。
北斗七星が見えますが、ちょっとボケ

帰ってパソコンに取り込んで、比較明合成の編集をします。

Photoshopでも比較明合成は可能ですが、今回は「StarStaX」というMac用の比較明合成のフリーソフトを使いました。サイトの “Download StarStaX” からダウンロード可能です。
(★ソフトのサイトはこちら)

1. ソフトをダウンロード後、インストールして起動します。

スクリーンショット 2013-11-27 5.38.13
2. 複数選択した画像ファイルを左側にドロップするか、左上の「開く」アイコンをクリックして画像ファイルを選択します。

スクリーンショット 2013-11-27 3.29.22 1
3. 画像ファイルが読み込まれ、全てのファイルにチェックマークがついた状態になります。
次に左から4番目の “Start Processing” アイコンをクリックして処理を開始します。
処理中はプレビュー画面に比較明合成で星が軌跡を描く様子を見ることができます。

4. 画像ファイルリスト一番下に “Output Image” という表示が現れたら処理完了です。
左から3番目の “Save as…” アイコンをクリックして、画像を書き出したら完成です。

スクリーンショット 2013-11-27 3.29.08★補足: 右端に設定アイコンがありますが、初期設定のままで比較明合成が可能です。

ファイルを読み込んでワンクリックで比較明合成の処理。簡単ですね!
できた比較明合成の写真がこちら☟

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☝撮影の最後の方で雲が入ってしまいました…

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☝設定の “Comet Mode” でスライダーを調整することで、撮影で入り込んだ雲を消せる(?)みたいです。

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☝”Comet Mode” 非適用

今度は完全に晴れた夜空でまた撮影します。

星空の撮影には時間がかかりますが、比較明合成はこのようにフリーソフトでサクッと処理できます。試してみてはいかがでしょうか?