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底なしオーディオ沼に浸かり始めてから1年も経たないですが、ついに高級リケーブルに手を出してしまいました。ここまで来てしまったか…orz

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Beat Audio「Supernova」です。Beatsではなく、Beat Audioです(笑) 知る人ぞ知るリケーブルの老舗ですね。日本向けには「Silver Sonic MKV」「Supernova」「Vermilion」「Signal」と4つのラインナップを展開していて、一般的な3.5mm3極プラグの他に4pinバランス端子、2.5mm4極といった異なる端子形状のモデルがそれぞれに設定されており、様々なイヤホンに対応しているのも特徴。

そして何よりBeat Audioのケーブルで楽しめるのは「銀線」の良さ。イヤホンのケーブルに使われる導体は主に銀メッキ銅の3種類あり、導体によって音に個性があります。銅線は低音寄りの暖色系の音色、銀線は高音寄りのシャリシャリとした寒色系の音色。銅線に比べて電気抵抗が少ないため全体的な解像度が上がり聞きやすくなります。価格も後者になればなるほど、高純度になればなるほど高価に。銀線や銀メッキ銅を使ったリケーブルを作るメーカーはたくさんありますが、Beat Audioはハンドメイドで作られる最高級の品質を大切にリケーブルを作っているそう。

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箱を開けてすぐに美しい銀色のケーブルがこんにちは。この価格帯のリケーブルになると、さすがに元箱のつくりもしっかりしていますね…

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耳かけ部分は外装が少し分厚くなっています。MMCX端子側にはL/Rの印の反対側に「BEAT」の文字

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ケーブル分岐部分も金ピカになっていて「BEATAUDIO」と刻印されています

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実は開梱直後にプラグの接触不良らしき症状がありました…修理のために送り返すのも面倒だったので、自分でプラグを買ってきて交換修理してしまいました。いつも使うのはオヤイデ電気の「P-3.5G」という金メッキの3.5mm3極プラグですが、最近P-3.5シリーズの4極プラグ版が新発売されたみたいですね。グラウンド分離接続対応のプレーヤーなんかで使いたい人には良いかも?

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Westone W30に装着。出先では主にこの組み合わせで使っていきたいと思います。ゴールドとレッドの組み合わせがカッコいい

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XBA-A3に装着するとなんだかすごく強そうな見た目に…(笑)

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XBA-A3に装着してPHA-2を通して聞いてみました。今のところこれが一番良い組み合わせだと思います(笑)

SONY純正リケーブル「MUC-M12SM1」との比較になりますが、まず聞いて明らかに違うのは銀線らしい高音域の鮮やかさ。シンバルの立ち上がりや余韻の再現力、ハイハットやライドシンバルの粒立ちは流石です。純正リケーブルと比べるとスネアやタム系の抜けが良くなった感じもしました。とにかく低音・中音域・高音、どこを取ってもモワモワとこもることなくクリアにハッキリと聞こえるのです!

また、銀線らしさを特に感じられるのがハイレゾ音源。音場が広く気持ち良いぐらいにクリアになり、楕円の空間に楽器の位置をしっかり把握することが出来ます。「SONYらしい音」と言ってしまえばそれまでなのですが、MUC-M12SM1では全体の重心が低めの低音寄りのドンシャリだったのが、SupernovaにリケーブルするとXBA-A3のドンシャリ傾向が高音域側へ持ち上がります。かと言って低音域が薄っぺらになるのではなく、むしろ解像度が増して聞きやすくなりましたね。

Supernovaは銀線らしいサウンドの中に低音域が割と強めに主張してくるので、より銀線に近い音を求めるのであれば下位機種の「Silver Sonic MKV」の方が幸せになれるかもしれません。


Camera: SONY α7R
Lens: Carl Zeiss Vario-Tessar T* FE 4/24-70 ZA OSS